恵方巻の廃棄ロスを減らす方法を考えてみた

少し前の話だが、2月4日の節分の時、恵方巻の廃棄ロスが話題になった。

 

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この問題を深刻に受け止めた農林水産省は、業界団体に対して「需要に見合った販売を」を呼びかけた。

 

確かに、私もコンビニやスーパーで無数の恵方巻が店頭に並んでいるのを見た。コンビニで買い物した時には、店員に買わないかと勧められたこともあった。

 

もちろん買わなかったし、よく見ると500~600円もする。

 

バイトの人たちはこの恵方巻を売ることを強制され、売り切れなかったら自腹で購入させられるケースもあるらしい。

 

恵方巻はナマモノなので消費期限が短く、2/4の節分で売れ残ったものをほかの用途に使うことはできない。

 

今回は、この恵方巻の廃棄ロス問題を、コンサルチックにケース問題として考えてみる。なお、恵方巻の消費期限を延ばすことは現実的には考えづらいので除外する。

 

まずは前提だが、知り合いのコンビニの店長からこの問題について相談を受けたものとする。

 

廃棄ロス=仕入れ数-販売数の式で表せるので、仕入れを減らすか販売数を増やすかの2通りがあることがわかる。

 

極論、仕入れをゼロにすれば販売数もゼロになり廃棄もなくなる。しかし、今回は前提から考えて売上を落とさないことが大事なので、仕入れを減らすというのは考えないことにする。

 

よって、恵方巻の販売数を増やす方法を考える。

 

まず、恵方巻の購入数=客数×恵方巻の購入率+予約数である。

 

全体の客数を増やすことは難しいので、今回は恵方巻の購入率を増やすことと予約数を増やすことを中心に考える。

 

次に、恵方巻について4Pで分解して考える。

4Pとは、ビジネスでよく使われるフレームワークで、Product、Price、Place、Promotionの略である。

 

最初に、商品についてだが、現在は普通の恵方巻しか種類がなくほかのスーパーで売られている者と品質で差別化はできていない。

 

次に、価格だが、こちらは現在500~600円で、他のスーパーなどと同じ水準である。ただ、現状恵方巻はかなりサイズが大きく、食べきれない野ではないかとも考えられる。

 

恵方巻のサイズを小さくして、価格も少し安くすれば、他社との差別化要因になるのではないか。

 

次に流通だが、コンビニは店舗数が多い分、スーパーなどの競合と比べて流通面では有利である。しかし、恵方巻を前もって予約する人は、コンビニではなくちゃんとした飲食店やスーパーで注文しそうな気がする。

 

最後に、プロモーションである。恵方巻がコンビニでも売られていることはCMでもやっているから認知度はそこそこあるのではないかと思う。

 

しかし、認知されていてもそこから買おうと思うような仕組みはない。もとから買う予定だった人は違う店ですでに予約済みだろうから、突発的に購入する人を狙いたい。

 

複数の商品と合わせて買うことで恵方巻を割引するキャンペーンだったり、キャラクターとコラボしたり、買いたい!と思ってもらえるような仕組みが必要である。

 

4Pについてまとめたが、現状最も有効に思えるのは新しい商品を作ることである。中身を高級なものにする恵方巻が最近はやっているらしいが、高単価ではなく奇をてらったような商品があれば今まで買わなかった人も購入のきっかけになり得る。

 

今よりも小さいサイズの恵方巻にしたり、恵方巻をシェアする文化を作ってみても良いかもしれない(ポッキーの日みたいに)。

 

恵方巻の廃棄場面↓

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もっと自由に瞬時に食べ物を供給できるシステムができれば、残った恵方巻を食べ物が足りていない人に再分配できるが、それはまだ先の話になりそうである。

 

みなさんも恵方巻に限らず、できるだけ残さず食べて食べ物に感謝しよう。